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○ 機上にてADSメッセージが作成された時刻とそれらのメッセージが地上にDOWNLINKされ地上試験端末にて受信した時刻の差については、サンタポーラ地上局(米州西海岸)経由では、平均14秒であった。一方、KDD山口地上局経由では、最大10分(1メッセージ)、最少16秒でかなりのばらつきが見られた。
その原因としてKDD山口地上局のソフトウエアの不具合及び、KDD山口地上局経由とサンタポーラ地上局経由の実伝送速度差によるものであると推定される。現在、KDD山口地上局経由の実伝送速度は300bit/s、サンタポーラ地上局経由の実伝送速度は1200bit/sとなっており、サンタポーラ地上局経由の方が、4倍の速度で伝送できる仕様になっている。
○ 機上にてCPDLCが作成された時刻とそれらのメッセージが地上にDOWNLINKされ地上試験端末にて受信した時刻の差については、サンタポーラ地上局(米州西海岸)経由では、平均13.3秒であった。一方、KDD山口地上局経由では、ADSデータ同様ばらつきが見られ、最大3分54秒、最少14秒、平均58.8秒であった。
○ 地上にてCPDLCが作成された時刻とそれらのメッセージが機上にUPLINKされMCDUにて受信された時刻の差については、サンタポーラ地上局(米州西海岸)経由及びKDD山口地上局経由共に1分以内に受信できたケースは100%であった。
(参考)機上側の仕様により、機上MCDU及びプリンターにて確認できるのは分単位になっている。すなわち、機上MCDU及びプリンター上に表示されているUTCTIMEは、X−1(分)31(秒)からX(分)30(秒)をX(分)と表示している。
○ 航空機がアビコムのRGS 1覆域内からSATCOMの覆域内に入った際には、ADSメッセージ、CPDLCメッセージにかかわらず、数分の伝送遅延が生じている。

 

1 RGS:Remote Ground Station

 

 

 

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